9月の資産推移

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2025年9月マーケットサマリー(米株・日本株・ビットコイン・ドル円)

9月全体の振り返りと筆者ポートフォリオの推移

9月の金融市場は、米国・日本の株式市場が揃って月間上昇となり、暗号資産ビットコインも堅調なパフォーマンスを見せるなどリスク資産全般が強含みました。米国経済指標の下振れをきっかけに年内の追加利下げ期待が高まったことが投資家の心理を支え、株式や暗号資産に資金が流入しましたkabukiso.com。一方で米国政府の暫定予算をめぐる政治対立や中旬までに実施されたFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ再開などが材料視され、月後半には値動きが荒くなる場面もありましたbk.mufg.jp。それでも9月のリスク資産市場は総じて「株高・ドル安・暗号資産高」の流れが続き、筆者のポートフォリオは前月比で約+5%の上昇を記録しました。以下、米国株、日本株、ビットコイン、ドル/円の順に9月の市場動向を振り返ります。

🇺🇸米国株式市場

米国株式市場は9月も堅調地合いを維持し、ダウ工業株30種平均は月間で前月比+1.9%、S&P500種株価指数は+3.5%、ナスダック総合指数は+5.6%と三指数とも月間ベースで上昇しましたkabukiso.com。S&P500指数は5か月連続、ナスダック総合指数は6か月連続の月間上昇となり、指数は連日で史上最高値を更新する場面もありましたkabukiso.com

9月前半は、8月末の弱い米雇用統計やジャクソンホール講演を受けて「早期利下げ観測」が高まり、長期金利低下を背景にハイテク株中心に買いが優勢となりましたkabukiso.com。企業決算も総じて良好で、S&P500構成企業の前年同期比利益成長率は+10%前後まで回復しており、特に生成AI関連銘柄を抱える情報技術セクターとコミュニケーション・サービスセクターがそれぞれ+5.9%、+5.7%上昇しましたkabukiso.com。一方、素材や生活必需品といったディフェンシブセクターは−2.3%や−1.6%と軟調で、グロース株指数が月間+4.7%上昇したのに対しバリュー株指数は+1.3%にとどまるなど、業種間で明暗が分かれましたkabukiso.com

月後半にはFOMCでの50bp利下げ再開や米国政府のシャットダウン懸念が浮上し、金利と株価は上下に振れる場面もありましたjp.reuters.com。それでも投資家は年内に追加利下げが続くとの観測を強め、ヘルスケアやハイテクなど金利敏感セクターが買い戻されて株価は底堅く推移し、月末には再び高値圏で引けていますjp.reuters.com。総じて9月の米国株は「利下げ期待×好調な企業業績」が支えた強気相場と言えるでしょう。

🇯🇵日本株式市場

日本株市場も9月は大幅に上昇しました。8月末から9月26日までの日経平均株価は6.2%(約2,636円)上昇し、4万4,000円台・4万5,000円台を相次いで突破しながら月末にかけて史上初の4万6,000円台に迫る場面もありましたsmd-am.co.jp。米国の利下げ再開を受けた世界的な金融緩和期待に加え、米ハイテク株上昇の恩恵を受けた半導体製造装置や電子部品株が日本市場を牽引しましたsmd-am.co.jp

9月前半は、国内では自由民主党総裁選を控えて財政支出拡大が期待されたことや、トヨタ自動車やソニーなど大型株の好決算が相次いだことが追い風となり、日経平均は上値を伸ばしました。また、2024年度から導入された新NISA制度を背景に個人投資家の買いが根強く、株主還元策を強化する企業に資金が流入した点も日本株の支援材料となっていますsmd-am.co.jp。海外市場と比べると日本株は値動きがやや大きく、中旬には米国のJOLTS求人統計や日銀政策委員会を受けて短期的な調整がありましたが、米国の追加利下げ観測や国内景気の堅調さへの信頼が勝り、月間を通じて高値圏を維持しましたsmd-am.co.jp

₿暗号通貨市場(ビットコイン)

暗号資産市場では、ビットコイン(BTC)が9月も強含みで推移しました。複数のアルトコインが利益確定売りで軟調となり暗号資産全体の時価総額が一時1,620億ドル減少する局面がありましたがgfa.co.jp、投資家が資金をビットコインへ移す動きが強まり、BTCは月間で+5.16%上昇しましたcoindeskjapan.com。これは2013年以降で3番目に良い9月のパフォーマンスであり、2013年以降の平均+14.4%・中央値+10.8%という歴史的に強い10月相場への期待を高めていますcoindeskjapan.com

ビットコインが堅調だった背景には、米暗号資産ETFの早期承認観測や、大手企業による追加購入が相次いだことが挙げられます。米資産運用大手ブラックロックが9月末までに現物ビットコインETFの申請を前進させたほか、大口投資家の保有量が今年最高水準に増加したとのオンチェーンデータも確認されました。一方で、米議会の暗号資産規制に関する公聴会やSEC・CFTCの共同ラウンドテーブルなど不透明要因が控えており、アルトコイン市場では調整圧力が強まりやすい環境でしたgfa.co.jp。総じて9月の暗号資産市場は「BTC一強」の色合いが鮮明となった月でした。

💱円為替市場(ドル/円)

9月のドル/円相場は、月間を通じて145円半ばから150円手前までと広いレンジ内で方向感の定まらない動きとなりました。1日に147.12円で始まったドル/円は、自民党総裁選の行方をめぐる思惑から一時149円台まで円安が進みましたbk.mufg.jp。その後、米求人件数(JOLTS)や消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回るとドルが売られ、ドル/円は145円台半ばへ下落しましたbk.mufg.jp

9月16~17日のFOMCでは25bpの利下げが決定され、一時は145円台前半まで円高が進みましたが、パウエルFRB議長が慎重姿勢を示したことで利下げ期待が修正され、ドル/円は再び149円手前まで反発しましたbk.mufg.jp。月末にかけては米四半期GDPの上方改定や株高を背景に150円台に迫る円安となったものの、米政府の予算失効リスクや日銀審議委員のタカ派発言による円買いが入り、30日には147円台後半で取引を終えていますbk.mufg.jp。結果的にドル/円は月初とほぼ同水準で引け、9月の値動きは米国の利下げ政策と国内政治の思惑に翻弄された格好です。

今後の注目点

9月相場では、米国・日本株ともに力強い上昇が続き、ビットコインも堅調に推移したことで筆者ポートフォリオは約+5%の増加となりました。しかし米国政府の暫定予算問題やFOMCの利下げペース、国内では自民党総裁選後の新体制による経済政策など、不透明要因も多く残っています。また、暗号資産市場では米証券取引委員会(SEC)のETF審査や税制議論が秋に予定されており、ビットコイン以外のアルトコインに対しては引き続き注意が必要です。引き続きリスク管理を徹底しつつ、上昇相場に乗り遅れないよう柔軟な投資戦略を心がけたいところです。

投資資産内訳チャート

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